『AMOR UND PSYCHE』(アモルとプシュケ)は、ギリシャ神話に登場する愛の神アモル(エロス)と美しい乙女プシュケの物語を描いた作品で、西洋美術や文学で頻繁に取り上げられており、今回出品の1883年刊、ポール・トゥマン(Paul Thumann)による挿絵入り版は、その中でも特に美しく評価の高い一冊です。
トゥマンの挿絵は、当時の銅版画技法を駆使した細密な線画で、アモルとプシュケの愛の試練を詩的に表現していて夢幻的な雰囲気と神話的な壮大さが融合したイメージが特徴の繊細かつ優雅な挿絵に魅了されます。
装丁は19世紀の美しい書籍デザインが施され細部までこだわった装飾が見られます。また、ゴシックや新古典主義の影響を受けたエレガントなタイポグラフィも目を引きます。
状態は背表紙上下にスレはみられますが、フォクシングはほとんどなく美しい状態が保たれています。
書名:「AMOR UND PSYCHE」アモルとプシュケ
著者:ロバート・ハメリング
挿絵:ポール・トゥマン
出版:ライプチヒ・Adole Titze社
発行:1883年
言語:ドイツ語
装丁:クロス装 三方金
サイズ:30.0cm×22.4cm
頁数:142ページ