鼈甲細工の小箱 ヴィンテージ
-サイズは画像上に掲載
-重量 14g
○新品/虫喰い有り/使用感有り
■鼈甲とは
ウミガメ科タイマイ属の亀の甲板で鼈甲細工の原料
■タイマイ亀
-分布 インド洋,大西洋、太平洋の広域で散発的に産卵。日本では、奄美諸島以南に少数生息する小型の亀。
-形態 甲長約80cm
体重 30〜70kg
(雌のみの計測による-雄は上陸しない)
-生息状況 珊瑚礁の隙間に居る餌を食す,プランクトン、海綿体等
-繁殖様式 卵生 卵は食用
肉は有毒
■天敵の筆頭は人間
■鼈甲利用の歴史
カエサルの戦利品に鼈甲製品があった事から紀元前から珍重されていた。日本への渡来は飛鳥,奈良時代。18世紀(江戸時代)には長崎鼈甲工芸が創業,20世紀に入ると日本が鼈甲の最大の輸入国となり、世界中の約8割のタイマイを減少させたと非難される。
■絶滅危惧種
乱獲の歴史は大航海時代から始まるが,近年乱獲は著しく絶滅危惧種として世界的に保護策がとられ、ワシントン条約により国際取引きは全面禁止される。(1993年以降)
■鼈甲産業の現状と終焉
輸入禁止以降,業界は禁止前の備蓄材を利用し,職人間同士の取り引きで賄うが、原料の枯渇、職人の後継者不在,愛好家の高齢化と鼈甲細工に携わって来た業界の廃業が進む。
■□■何故タイマイ亀の甲羅でなくてはならないのか?
↓
タイマイの角質板はケラチン(角タンパク質)で構成されており重なりあって生えている。他のウミガメは角質板がピッタリと隣接し重ならないため板を剥がして利用する事ができない。
タイマイの角質板は加熱すると柔らかくなり,圧着融着可能であり、冷めると再び硬化し光沢を取り戻す。
タイマイの熱可塑性は動物性素材の中では極めて珍しく金属やプラスチックの様に加工、成形が可能という特質を備えている。見た目も、タイマイの甲羅は単調ではなく独特の班模様と艶に富んでいる。
「剥がせる」、「熱で融着可能」,「美しい班模様が有る」と言う三拍子が揃っているのは、、、タイマイだけ!
価値と特性
希少性、廃れてつつある技術、軽量,肌馴染みが良い,修理可能,同じ模様がない。
鼈甲細工とは
素材の特性と職人の技が一体となった,自然と文化の融合が生んだアートである。
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